Tomorrow never knows

落ち着いたらそのうち書き留めようと思ったけど、「そのうち」は来ないから、いまの気持ちはいま綴ろうと思う。

18日だった。突然すぎて頭の中が真っ白になり、そしてそれに反するように目の前が真っ暗になったような感覚だった。

いまからちょうど20年前。まだ大学に入ったばかりの歳で父親をなくし、なんと声をかけていいかわからなかった。でも「父親の分もがんばらんといかんですから。」と言い、そんな悲しい事があったなんてすぐに忘れてしまうくらい、陽気に元気にふるまっていた。

それはきっと「人想い」な君の、周りに対する心遣いだったんだろうね。

父の20年目の命日を直前に迎え、まさかその父の元に旅立ってしまうなんて。

3人の小さな子どもたちに、自分と同じように親孝行させてあげられないこと。
旦那さんを亡くした上に、我が子まで失う悲しみを母に与えてしまったこと。
一人で何役もの重責を担って支えた故郷にもう何もしてあげられないこと。

ただ、ただ悔しいだろう。

僕らもまた「無念」とか「残念」とか、そんな生易しい言葉じゃ表現しきれない現実を、ただ飲み込むだけで精一杯だ。

空手をやるようになった君に「そのうち出稽古でもやろう」といってた約束。もう二度と来ることのない「そのうち」という言葉に残る慙愧の念・・・。

きっとこんな暗闇の中でも、未来に向かって手を伸ばさないといけないんだろうけど、遠い日の写真をみながら君を思い浮かべる、そんな立ち止まる時間を、ちょっとだけくれたらと思う。

somu

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